未来洞察・ナレッジ開発|株式会社日本総合研究所
未来洞察手法によるナレッジの共創「デジタル社会の未来シナリオ」
株式会社日本総合研究所(以下、日本総研)は、未来洞察アプローチを用いたシナリオプランニングによる企業の経営・事業戦略策定支援を「未来デザイン・ラボ」で行っています。「デジタル社会の未来シナリオ」プロジェクトでは、バックキャスティング・パートナーとして、未来洞察手法を活用した「デジタル後の社会」のシナリオ作成を日本総研と協同で行いました。さらに、シナリオから未来の暮らしやビジネスを発想していくことができるよう、シナリオに描かれた社会像のビジュアルを制作しました。
<Background>
まだ見ぬ未来を共有知にするには?
日本総研「未来デザイン・ラボ」の活動コンセプトは「未来を洞察し、デザインする」こと。一方、デザインエスノグラフィは、未来に繋がる「いま」の兆候を捉え、企業の未来をデザインするお手伝いをしています。日本総研で未来洞察による顧客支援を行うなかで、クライアントの参加メンバーとつくり上げた未来像を社内に共有したり、異業種へ提示したりというタイミングでの「未来像の可視化」の必要性を感じていたということで、未来に対する姿勢に共通するところもあり、お声がけいただきました。そこで、日本総研が保有するフレームワークや情報と、デザインエスノグラフィの未来の可視化力や生活者に関する知見を組み合わせて未来をデザインする試みとして、「デジタル社会の未来シナリオ」プロジェクトが始まりました。
<Approach>
Phase1 デジタル社会の未来をバックキャスティングで描く
日本総研とデザインエスノグラフィのメンバーが参加し、全2回のワークショップ形式で20の未来の社会像を描き出しました。Day1では、特に消費者の価値観変化・意識変化に着目しながら、日本総研の未来洞察手法を用い、バックキャスティングでデジタル後の社会変化仮説を作成。ここでは、日本総研が収集した「未来の変化の兆し」を示す情報である「スキャニング・マテリアル」から変化仮説を導き出し、可能性はあるけれど不確実な未来を描きました。Day2では、社会を5つの要素(背景/アクター/シーン/ステージ/カラクリ)に分解して描くデザインエスノグラフィ社の手法を用いて、Day1で作成した社会変化仮説をシナリオ化していきました。
▼ワークショップでの「社会変化仮説」のシナリオ化
Phase2 未来を体験し、問いを生むためのデザイン
日本総研が書いた20のシナリオに合わせて、各シナリオで描かれる社会像をイラスト化しました。タイムマシンに乗って未来を訪れ、現代人の目を通してその社会を眺めたらどのように見えるか?ここではそれを再現するために、未来の事象ではあるものの、現代人が経験的に保有するイメージを用いて描くことを試みています。未来の社会に立って事象を眺める疑似体験をもたらし、見る人自身が問いを見つける。そして、未来の世界を探索するように発想を広げていくことのできるビジュアルのあり方を目指しました。
▼デザインエスノグラフィ社による「未来の社会像」のイラスト化
▼完成した「デジタル社会の未来シナリオ」(冊子版) 電子書籍版をご覧になりたい方はこちら
Partner:株式会社日本総合研究所
Sector:コンサルティング・シンクタンク
Year:2019-2020/2
Back-casting Partner:山本 茂貴、及川 結理(デザインエスノグラフィ)
Illustration:山本 茂貴、及川 結理(デザインエスノグラフィ)
Graphic Design:丸山 智也(マルヤマデザイン)
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